先週土曜の19日、午前10時より「第1回 スギ伐採の見学会」が行われました。
迫力のある山の伐採の様子です。私なりに伐採のレポートをしたいと思います。
天候は晴れ。とても暖かい陽の光が差し込み、絶好の伐採日和です。
(山に入ると、すぐに塩とお神酒でお清め。)
古来から木には、神様や精霊が宿るといわれているそうで、
工場長が伐採する木のまわりでお神酒と盛塩をして、無事故を祈ってお清めをしました。
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するとさっそく工場長から私は、山に入ってはいけないと忠告を受けました。
(ここまで来たのになぜ?)
理由を聞いてみると、山の神様は女性らしく、伐採で女性が山に入ると、事故が起きる?!と昔からいわれているそうです。
つまり山の神様が男性以外の人にやきもちを焼いて怒ってしまうとのこと。
私が伐採現場に近づくと危ないからそのようにいっているのか、なんとも面白い話を聞いたので、おとなしく山の上から見ることにしました(^^)
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さっそく伐採開始。
まず、木の根元からから上をみて木の倒れ具合をながめる。
枝が多く伸びている方に木の重心が傾くそうで、今回は斜面側に木が傾いていました。
そして木が寝ているほうに、「受堀:うけぼり」と呼ばれる切れ込みを入れました。
(受堀の切れ込みを入れ、反対からチェーンソーで切り込む)
そして、反対側にチェーンソーで切れ込みをいれると、
「パキッ、パキッ、パキッ。パキ、パキ、パキーー」と辺りに響く大きな音をたて一気に木が倒れます。
(大きな音をたてて倒れるスギ)
(倒れた後の根元。私の代わりに工場の方に写真を撮ってもらった)
「倒れるぞー!」との声とともにスギが倒れると、
その場にいた全員が息をのむように木の倒れる様子を見つめていました。
すると、地面から木が切り離される瞬間、
木の根元から、雪なのか、木のおが屑なのか‥
はじけるようにきらきらしたものが舞い散り、なんとも言えない静寂に包まれました。
何十年も生きた木を切ってしまった、本当に不思議な気持ちになって、
人が家に住むために木のいのちをいただいているんだなと思うと、
改めて山って神聖な場所って感じがしました。
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山の上に木を運びあげると、工場長がチェーンソーで運びやすい大きさに木を切っていました。
スギの中間部分の年輪を1本1本数えると樹齢80年は経っているようでした。
ふと思ったのですが、樹齢80年といったら、おじいちゃん、お父さん2世代に渡って、木が育っていることになりますよね(^^)
もしも自分の家の木を使って家を建てることになったとき、
自分の家にあった木の伐採やどんどんカタチになっていく家の様子もみれたら
「これから、代々受け継がれてきた木に守られている家に住むんだな」と思える家づくりができるのではないかと思いました。
(今年は花粉がいっぱい飛ぶそうですね、針生で飛ぶのはもうすこし経ってからかな。)
山で伐った木を平らな場所に運び原木をみんなで眺める、
これらの木は大黒柱とか太い通し柱になっていくそうで、加工が楽しみのようでした。
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“今年最初の山入り”でしたので、15時から直会も兼ねて会社でお清めをしました。(大好きなお酒飲み?笑)
「なぜ、冬に伐採するのか?」こんな話を工場長や大工さんに聞くと、
冬は木の成長が止まっていて、昔から「寒伐り:かんぎり」をするこの間に伐った木は
比較的木のなかの水分が少なく、カビや腐り が入りにくいと言われているそうです。
また木を倒したときに、雪がクッションとなって木の傷がつかないようにする役目もあるそうで、
伐採は冬が適しているんだとか‥なるほどなと感心です。
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その日の夜、自宅に帰って空をみると、
南会津は星空が広がっていて大きな満月が登っていました。
(すごいまん丸だ!今回は新月伐りにならぬ満月伐りだったのかな‥)
本当に貴重な1日だったなと伐採をみることができてよかったと思った私でした。
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次回は2月27日(日)10:00~から赤松の伐採見学をします。
参加したい方は、本社(0241-64-2221)までご連絡ください。
文責 佐々木かおり